第零章‥プロローグ

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桜峯高校(オウミネ コウコウ)へ続く小高い丘の桜道を朝練で学校を目指す生徒達の中に朝練とは関係の無い生徒がぼんやりと桜の木を見上げている。 平均的な身長と体格。多少細いが気にする程の者ではない。ただ寝癖でボサボサの髪とセンスの悪い黒縁眼鏡と言う格好がかなりダサイ男子生徒を思わせる。 この男子生徒はいつもこんな感じで同級生はもちろん上級生たちも知るところだ。 しばらくぼんやりと眺めて居たが何かを思い出したのか“ヤバッ”と呟き慌てて視線を学校の方へ向け足早に歩きだした。 嘘みたいだが、この生徒には一年先輩の彼女がいる。 「明日、授業の前に話があるの絶対来て」 と昨日彼女に言われ今に至るのだ。
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