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「………」
疑問を残しつつも、とりあえずは開いている席に座る
ようやく辺りを見回して思った数字、
十一
これは、
自分も含めた着席している人数だ
つまりこの十一人がDクラスということになる
教室はそこそこ広いために一人一人の席の間隔が大きい
「じゃあ、君が最後ということで自己紹介」
教卓のやる気ないのがそう呟く
「ちなみにー
我が名前は黒板に書いてあるから見ておくこと」
ロンドビル・ヨルク・ハイネ
この国の言葉、アリマトス語と
別の二、三ヶ国語でそう書かれていた
(きたな…)
「汚い文字とか思うなよー」
「………」
つっこみどころ満載だがそれは無視して
自分を紹介することにした
「名前、サツキ
職種、治療師」
それだけ言って立ったばかりの椅子に座り直す
「えー、その髪だから、ぱぺったーかと思ったのに」
後ろでそんな声が聞こえたが気にしない
この声の持ち主、ミトンと言っただろうか
関わらない方が吉だと自分の本能が告げている
ていうか、髪が長いからパペッターって……
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