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その煙の下で何やら光が生まれては消える
しばらくして煙が晴れると……
「ま、こんなもんだな」
そこには亀裂が入る以前の床が姿を現わした
「お疲れー
アルフォントー」
「ならこっちを見てくれませんか?」
アルフォントが呆れたような声をあげるが
他の皆にとってはそれどころではなかった
「じゃあ魔力もキツいんで帰るわ
お疲れーッス」
バタァンッ、と
それこそ扉が壊れそうな勢いでアルフォントが出ていった
「へぇ、今の凄かったね」
と、声をかけられたのが自分だと気付くのに時間はかからなかった
「……ん、」
振り向くと、
木で出来た長い杖を持った少女が近くにいた
「えっと、サツキ君、でいいんだよね?」
「サツキでいい
名前には少々こだわりがある」
落ち着いた雰囲気で、髪の長さはネーテより少し短めといったところか
「そうなんだ
あ、私はミーティア
ミーティア・クライン・アンダーロット
私も治療師なの」
「そうかい
よろしく」
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