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サツキ自身、あれを見たのはまだ二回目だった
そしてその初めて見た一人目が
あまり公にしたくないと言っていたことも覚えていた
(それをこうもあっさりね……)
アルフォント本人はどう思っているのか分からないが、
少なくともサツキは説明するつもりはなかった
「……帰る」
「あっ、うん分かった」
これ以上ここにいる必要もないだろう、
そう判断したサツキは周りの目を無視しながら立ち上がった
「じゃあまた明日ね」
「……あぁ、また明日」
………、
「……まぁ、こんなところか」
「ふぅん、楽しめたみたいでよかったじゃない」
話を聞き終えたクォーツは一人ニコニコ笑っていた
「ずいぶんと騒がしいクラスに入れてくれたな」
「でも個性が強い子ばっかりでしょ?
あそこなら君も浮かなくてすむかなって」
「そういう配慮はいらない」
クォーツの言葉をばっさりと切り捨てる
「そんなことじゃないだろ
僕をあそこに入れた理由は」
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