実力試験

7/18
前へ
/1012ページ
次へ
Dクラスをほとんど下がらせたのも、 まだ実力が分からなかったためだ 案外、皆戦いには疎いらしく すぐに引いてくれてホッとしていたのだが、 その女性だけには、なんとなく別の気配を感じ取っていた これは治療師の直感なのだが なんとなく彼女のことはあまり心配にならなかったのだ その様子を遠くから見ていた者がいる 「……質問ですが、 あれでいいのですか?」 「ん~?」 ロンドビルは声のした方に振り向、かない 「人の話を聞くときはちゃんと顔を見たらどうです?」 「その声はレベッカ先生ですかー 何か用です?」 相変わらずの緩い口調 レベッカは思わず拳を握り締める、が 「……とにかく、あなたの生徒が三人も出ているのですよ?」 「それがー?」 「それが、って…… 黙って見ているだけでいいんですか? ことが起こってからでは遅いのですよ」 レベッカとしてはDクラスに怪我人が出て 初日から惨事になることは避けたかったのだが、 「ふ~ん、 なら……」
/1012ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1292人が本棚に入れています
本棚に追加