実力試験

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「まぁ、なんとかなるだろ」 それだけだった 生徒達の移動も終わり、 その場を動かない生徒は皆、手に武器をとる そんな様子を見て、 「うん、もういいみたいだね」 クォーツが満足気に頷く 「それじゃあ初めていいよ あ、死なないようにね」 あっさりと始まった開始の合図 「「「うおおおおぉぉぉぉっっっ」」」 あちこちで金属のぶつかり合う音が響いた サツキは部屋の隅に移動していたために いきなり狙われることはなかったが、 「くらえっ」 ビュッ、 「当たれ」 ブン、 「この、吹っ飛べ」 ズドン、 様々な方向から魔法や武器が飛んでくることには間違いなかった 「皆、どうしてこうも……」 残念ながらサツキにはそんなこと眼中にない 治療師ということもあり シールド魔法を自在に操って飛んでくる攻撃を防ぐ それを見て何事かと構える者もいたが サツキに戦う意志がないことと、治療師ということを理解すると 大体の者はサツキを無視していくのだった もっとも、皆サツキの姿で表情を一変させることは忘れなかったが
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