1292人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなことが五分くらい続き、
「C、三人負傷
火傷、切り傷、打撲傷
治療急いで
B、四人運ばれました
重傷者を先にっ、」
あれは上級生だろうか
シールドを上手に使って負傷者を担架にのせていく
そのまま結界の場所まで運んでいき、
「さぁ、集中するんだよっ」
腕に保健師という腕章をつけた若い女性が治療師に号令を飛ばしていた
「うぅ、助けて」
負傷者の一人がその女性に手を伸ばす
「ほら、早くこっちに誰か治療してやんな」
あの姿からして彼女も治療師みたいだが自分からはけっしてやろうとはしない
あくまでこれも授業の一貫だということだろうか
「向こうも大変そうだね」
サツキはあまり気にしないでいたが、ふとある場所に目が止まった
「今、治しますね」
先程、助けを求めた生徒
その生徒を助けようと見知り合いの者が手を伸ばしたのだ
「治りたまえ
『ヒール』」
治療師がもっとも得意とする治療魔法
のはずだが、
最初のコメントを投稿しよう!