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ミーティアの目から見ればサツキは相当冷酷に見えただろう
「何のプライドよ?」
このまま放っておくと音声がどんどんあがっていくことだろう
一応、手を貸しに来たのだからそれだけは勘弁してほしかった
「いい加減勘違いはやめなよ
僕の守るプライドは僕自身のではない
君、ミーティアのだよ?」
「私、の……?」
何を言われたのかサッパリなミーティアにサツキは説明する
「この患者は君が手を伸ばした患者だ
君に問題がない限り他の治療師が手を出すことは治療師として失格だ」
「そんな、私なんて
問題外の治療師よ……」
まだ怒りが納まっていないようだったが、
どこか辛そうな表情も混ざっている様子だ
「つまり、私が助けなければよかったのね?」
「少なくとも別の誰かがやっていただろうね」
サツキは別に意地悪をしに来たわけではない
だが、ミーティアがこれで心を痛めたのは間違いないだろう
「ほら、負傷者を救うよ」
「ただ見ている人が何を言ってるのよ……」
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