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「掠り傷治して倒れるわけないよ……」
「なら……
一度倒れてみなよ」
ボッ、
指先から何か温かいものが流れ込んでくる感じがした
「な、何?
これ、あなたのまりょ…」
「違う、これは君の魔力
治療師としての本来の力さ」
そう、サツキは気付いていたのだ
ミーティアの魔力は決して低くはない
むしろサツキですらも凌駕する、メチャクチャな魔力を所持していたのだ
「う、嘘……」
「嘘じゃない
僕にはここまで高い魔力光は出せない」
魔力光
魔法が発動する時に発する光、
これが輝くほど強い魔力が込められている
「たぶん、君の周りには君の魔力を見抜くことが出来る人がいなかったんじゃないかな」
こういう例はけっして少なくない
高すぎる魔力はそれだけ自分に疲労を与えるため、
魔力が高いのに能力が開花しないこともありえるのだ
「僕が手伝えるのはここまで」
「で、でもどうしたら……」
突然手に入れた力に戸惑うミーティア、
サツキが手を放した瞬間に光は小さくなり始めた
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