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いつも思う。
本当に俺はこれでよかったのか。これはただ自分のしたいようにしかしてない自分勝手なんじゃないのかなって…。
今まで優しくしてくれた…沢山我が儘を聞いてくれた…そんな両親を考えたら心が苦しくなる。
そんなことを考えている。きりがないから考えることを辞めた。だけどいつかはこの問題に向き合っていかなくてはいけないんだろう。
先輩が言っていた言葉を思い出す。『車のせいじゃない』…。
したいことを見つけた俺にとっては一番熱中できることなのに、それと同時に少し憎く感じるのも一つであった。
自分勝手…
憎しみ…
高揚…
頭の中を駆け巡るのはこの三つ。
ランエボと別れを告げて家路へと進む帰り道ずっと考えていた。目の前に映るのは両親の笑顔と悲しみの顔。先輩の悲しい顔…。
ハッと気がついたとき黄色い点滅の交差点に進入していた。目の前には横から飛び出して来た軽トラックが…。
慌てハンドルを切り、フルブレーキした。間一髪で軽トラックの横にブラックマークをつけながら停止した。奇跡だ。
いつもこんなことなんて無いのに…。自分自身に腹がたった。
3章へ続く
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