第3章憎しみのバトル

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時間は今から30分前まで遡る。 11月28日PM11:20… 珍しく俺は早く走りに来ていた。場所はいつもと同じ国道。両親の思い、友達の思い、先輩の思い…そして自分の思い。全てを吐き出せず、自分に答えも出せずただただ溜め込む。 『イライラを発散させるために走りに来たってのに辛くて辛くて仕方ねぇ。』 俺は少し走りが荒くなりながらも車の通りの少ない国道を流している。すると6600Kはゆうに越えるだろう青いHIDを装着したそれはどこからともなく現れてテールに張り付いた。テールtoノーズで攻め立てるそれは多分大排気量の自動車だろう。カリカリとエキゾーストSoundに途切れ途切れに聞こえてくる機械音と低音が響くこの音はまさしく改造車であることは間違いない。 聞きなれたようなこのフケるエンジンはたぶんRB26…。GT-Rで間違いない。 出やがったな。 あまり好きに慣れないエンジンだ。
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