第3章憎しみのバトル

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怒りをこらえながら左側に寄せて速度を落とす…。 『譲ってやるから早く行けよ。コッチは軽自動車で本来なら勝てる訳ねぇんだ。馬力にもの言わせやがって…。』 そのGT-Rは一回右にドバッと出て抜く素振りを見せたが抜かずまた後ろへ張り付いた。 嫌な奴だ…。一番最低な野郎だぜ。人が譲っても行かないなんて…。馬鹿にしてやがる。腹が立って腹が立ってしかたないが熱くなり過ぎるのは良くない。増してや爆弾を抱えた体には余りにも刺激がありすぎる。 再度左側に寄せて速度をさっきよりも落とした。ご丁寧に左側にウインカーまでたいてやって。 すると興醒めだな、と言わんばかりに爆音をたてて幅寄せしながら抜いて行った。 やっと解放されたなって思ったのもつかの間、ソイツは前に出て制限速度50ピッタシに走ってやがる。 !? ちっ。 更に腹がたった。完璧におちょくってやがる。 ムカッと来ては居たが更にゆっくり走ってやった。そうすればあいつとの車間距離は離れるだろう。
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