第3章憎しみのバトル

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32を運転している藤井は感じた。『コイツはバトルしとるんやない。事故らせるためにはしってんのや。』 そう考えた瞬間頭が真っ白になった。とんでもない奴をかもってもうたんや!!と…。 手に汗握りながら運転する。MOMOのステアリングは油汗で滲んでしまう程にびしょ濡れになっていた。 右の二連続コーナーに32がエンジンブレーキを多様しながら進入した瞬間俺は右にテールの角にフロントをぶつけた。車体が揺れる程の突っ込みダッタがコーナリングには問題ない程度。 120でコーナーを走っているにも関わらずガンガンテールをこついている。常人がする事なんかではない事を俺は構わずやってしまっている。 32は観念したのか、ましてや恐ろしくなったのかウインカーを左に出して譲った。ここぞとばかりに32のサイドミラーがekの車体にあたる程のギリギリを抜けて前に出た。 そこですかさずフルブレーキをお見舞いし、32はそれを避けてガードレールに車体を擦りつけて止まった。
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