第1章始まりのカウントダウン

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…………。 俺は今年就職をした。 学校や友人の反対を押し退けて大学進学を選択しなかった。正直俺が言うのもおかしな話だが頭は決して悪い方ではない。学力的には校内でも県内でもまぁまぁと言ったところで、確かに良く言えば上から数えた方が早かったのも事実なんだ。 結局は今の生活に何も自分の感情や、思い入れなんかが存在していなくただ今までは脱け殻のような人形だった。 ただ学校行って帰ってきて勉強したりするか遊ぶだけの毎日。マジでくだらねぇ。 俺には一つ上に先輩がいる。先輩は頭が良かった訳でもなく、なにか有名になるようなこともなく、ただ普通の人間であった。 だけど昔からこの先輩が好きであった私は先輩の趣味やなんかややりたいことを知っていた。 先輩は高校に入ってから自動車が大好きになり走り屋に憧れていた。その事もあり高校を卒業するやいなやすぐ自動車の専門学校に入った。バイトもスタンドでしていたし、正直誰が見てもわかるくらいの車バカだった。 先輩が高3の時、一台の中古のスポーツカーを買った。
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