第1章始まりのカウントダウン

6/7
前へ
/173ページ
次へ
10月… あの事件は起こった。 先輩が交通事故を起こしたと言うのだ。 理由はただの速度超過が原因となった単独事故。早く言えばコーナーを曲がりきれなかったと言うことになる。 事故で先輩はかなりの重症をおってしまった。入退院を繰り返しているこの事故が原因で先輩は車の運転ができなる状態ではなくなってしまった。事故当時の記憶も散漫になっていたせいもあり、思い出すとパニックになるらしい。 そんな先輩を見ていることなんてできなかった。 酷く腹がたった。自分の憧れの先輩を…大切を奪った自動車を…とんでもなく腹がたった。 だけど先輩は言った… 『自分が勝手に起こしたことだから車は関係なんてない。悪いのは自分の腕がなかったからだ…。』と。 悔しそうなその顔はおびえているかの用にも見えた。 何も無かった俺はこの時、初めて命を吹き込まれたかのようにやりたいことをができた。 『だったらやってやる。そこまで熱く、思いを焦がらせるそれをさぁ…。』 凄く不謹慎な感じはするけどなぜかその時は嬉しさという名の高揚が込み上げた。
/173ページ

最初のコメントを投稿しよう!

104人が本棚に入れています
本棚に追加