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それはまだ
俺が幼いとき
「母さんはな、
お前を産んで死んだんだ」
酔って帰ってきた
父さんにそう言われた
その言葉は
いまでも鮮明に
覚えている
いつになれば
忘れられるのだろう
「お前が彩加を
殺したんだっ!」
生々しい肉声に
俺は飛び起き
辺りを見渡した
「はっ‥はあはあはあはあ‥‥」
薄暗い部屋
夜明けにはまだ早い
「なんだ……夢…夢か」
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