プロローグ~天子~

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香霖堂に向かう一人の天人が居た 名前は比那名居天子 天界の住人である天人が何故このような辺鄙な場所へ来たのか――― それは幻想郷で流行している『とあるカード』について興味があるからだった 天界と地上とは別世界。それ故に地上で流行っている情報を詳しく知ることはできなかった ましてやこの天人、暇を見つけては我が儘放題を繰り返す一方で今回もその一例にすぎなかったのだ その天人が、ゆっくりと 香霖堂の扉を押し開けた
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