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ある日二人は、いつものように互い共相手を蹴散らそうとしていました。
二人は誰がどのようにしていようと、その場が地獄絵図になろうとお構いなしに闘い、鈍い金属音が鳴り響き続いていました。
「君、いい加減死になよ…“その頭”は目障りだ。」
「うーん、酷い言いようですね。その台詞、そのまま返しましょうか…」
「ワオ、僕の頭がなんだって?」
互いを中傷する言葉を交えては武器を交わい中傷しては武器を…、二人はそれを何度も繰り返していました。
「大体、何故貴方は私を殺そうとするのか、未だに理解しがたいですね…」
此方は霧の守護者、D(デイモン)・スペード。
「何故だって?理由は簡単だよ。その頭も含めて君の存在自体が僕にとって鬱陶しく目障りで眼中に入るだけで苛つくからさ。」
此方は雲の守護者、アラウディである。
「それじゃ理由になりません。タダのいじめですよ。」
「黙りなよ。」
二人はまだ闘う。
一体いつになればやめるのだ?、やめるはずがありません。
彼らは一度闘い始めると、どちらかが相手の息の根を止めるまでやめません。
だってそうしないと自分が死ぬはめになるからです。
ではもう止められないのか?
いいえ、止められますよ。
「…お前たち、いつまでそんな茶番をやっているつもりだ?」
二人の前に現れたのは我等がボンゴレファミリーのボスⅠ世ごとくジョット。
金色の髪に澄み切ったオレンジの瞳、そして軽い装飾のある黒いマントと綺麗に仕立てたれたスーツを着こなしての登場。
まさにボスの何者でもない美形さ。この姿に一体何人ものの女性が倒れていったか…っおっと失礼。
「おや?誰かと思えばⅠ世じゃありませんか…」
D・スペードが呟き──
「…何しに来たの?」
アラウディもまた呟く…
「見れば分かるだろ。無駄な争いを止めに来たのに決まっている…」
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