──昔、きっかけ、そして──

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Ⅰ世はボスである限り二人を止める権利がある。 勝手に死んでもらっても困るし彼らがいるその場が今より更に地獄絵図になっていくのも困る。ボスは以外に大変です。何せこのじゃじゃ馬な二人を止めなければいけませんから。 「「冗談じゃないよ  冗談じゃありません。」」 二人の声が重なった。 「考えてみて下さい。今やめれば私はアラウディ君の手により一瞬で儚く朽ち果てますよ?」 「折角この目障りで南蛮果実のような物体を噛み砕ける絶好の機会なんだ。止めるなんてできないな。」 はぁ、まったくこの二人には困ったモノだ… Ⅰ世は小さく溜め息を吐き頭を悩ませました。 どうしたらこの二人は殺し合わないようになるのだろうか── その問題を頭の中で何度も往復しました。 でも今はそんな事をしている場合じゃありません。 何故なら彼らが居る場が刻一刻と更に酷い地獄絵図になっていくのですから。
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