113人が本棚に入れています
本棚に追加
死ぬ気モードになったところでⅠ世は彼らを見つめた。
カキィィンッ!!
キィインッ!!
カンッ!!
武器と武器が重なることにより響いてくる金属音、そして彼らの動きをしっかりと見、いつ止めに行くかを計る。
カカカカァァアンッ!!
カカァアンッ!!
カッ、カキィインッ!!!
彼らは同時に攻撃を受け止め、同時に距離を置いた。
今行けば片方を止められる、だがもう片方はどうなる?
もう片方は闘争心のあまりボスである自分にもお構いなく攻撃を掛けてくるだろう。
二人同時に止めなければ意味がない。
Ⅰ世はいつでも止めに行ける体制をしては距離を置いた二人をジッと見てタイミングを見計らった。
彼らまだ動こうとしない、彼らもまた相手を殺すためのタイミングをはかっていた。
風が少し靡き、木の葉が一枚散ってきた。
ゆっくり…
少しずつ……
そして、──
地面へ着地したその瞬間
ダッと同時に彼らは駆け出した
…まだだ───
─まだ……
Ⅰ世はまだ行かない、彼らが数十メートル、数メートルと距離が縮まり──
.
最初のコメントを投稿しよう!