助けて

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助けて

冬の寒い朝、北海道での出来事。 とある踏切で痛ましい事件が起こってしまう。 通報を受けて到着した、警察官と鑑識員たち。 なんでも、その踏切でたった今、列車が女子高生を轢いてしまったという。 おそらく即死とのことで救急車は呼ばれていなかった。 警察官と鑑識員は早速、女子高生の遺体を回収し始めた。 足首、腰、太もも、スネ…… そして、腰から上の上半身。やはり即死だったようだ。 だが、鑑識員が遺体を車に積んでいくときに、声が聞こえた 「…けて、助けて…」 声のするほうを見て驚いた。 なんと、すでに車に積んであった女子高生の腰から上の上半身が話したのだ。 即死と思われた彼女だが、轢かれた瞬間に寒い北海道の寒気のために傷口が一瞬にして凍り付いてしまったために、上半身だけでも話せるようだ。 「たすけて…、たす…」 どんどん声は弱くなっていく、しかしこのままではとても助からないだろう。 もう何をやっても無駄だと感じた鑑識員は、助けを呼び続ける彼女に、そっとビニールシートをかぶせた。
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