第1章《始まり》

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<廊下> ルーカスは人が少ない廊下を歩いていた。数分歩いているのだが、目的地につかない…。いわゆる 迷ったらしい…。 ルーカスも時々他の生徒を見つけるが、その通りかかる生徒は手に地図をもち、そわそわ歩いていた。 どうやら他の生徒も迷っているらしい。 そんなときルーカスの後ろに、緑の髪とエメラルドの瞳、髪はツンツンで耳には沢山のピアスが付いており、ダボダボしたズボンをはいている少年がいた。 少年はルーカスを見てニッと笑い口を開ける。 「よっ!俺は新入生のアルス・コンドラだ!よろしくな!お前も新入生だよな?名前は?」 ルーカスはふと思った。 (軽そうな奴…) と…。取り敢えず応える事にしたルーカスは小さくため息をつき……。 「…ルーカス・ヴェイスだ」 「オォ!よろしくな!ルーカス!!てか初めて見たよ。黒髪に黒目!」 そう…ここアルバーナは色とりどりの髪や瞳の人々がいるのだが…。黒髪黒目は一切いない。 アルスは珍しそうにルーカスをジロジロ見ていた。 (…ハァ) 心の中でため息をついたルーカスは自分から喋った。 「…ジロジロみるな。それより、早く教室行かなきゃいけないんだが」 とルーカスが言うとアルスはハッとした顔をし、ルーカスをジロジロ見るのを止めた。するとニッと笑い… 「一緒に行こーゼ!二人で行けば早くつくんじゃね!?ほらっ!行くぞルーカス!!」 と言って行こうとしないルーカスの左手をとりアルスは引っ張って行ってしまった。 .
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