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眠くなってきてウトウトしていた会長さんと知弦さんがいた。
もう少し正確に言うと、会長さんの横で微笑みながらカメラを構えている知弦さんだが。
「「「………。」」」
「…はっ!…なんだ、キー君達じゃない。驚かさないでよ。てっきり、敵襲かと思ったじゃない。」
ボクらに気づいた瞬間、カバンに手を伸ばそうとした知弦さん。…何を出すつもりだったんだろう。
「あら、中目黒君。世の中には知らない方が良い事もあるのよ?
…ガクガクブルブル。
「知弦さん、…いじりがいがあるからって一人でいじってないで、俺も混ぜて下さいよぉ。」
「杉崎君!?」
「キー君、頼み事があるなら…誠意を見せてもらわないと…ね?」
「俺の体ならいつでも…」
「そう、じゃあ1ヶ月ほど私専用の地下室に来てもらおうかしら。」
「すいませんでした許して下さい」
杉崎君が土下座して床に頭をこすりつけていた。
「もう、冗談よ、冗談。……残念だわ。」
「冗談じゃなかったですよね!?俺、危ない所でしたよね!?」
「キー君?大丈夫よ、何もしないわ。…ただ、何か依頼があるなら…スイス銀行の口座に振り込んでね?金額によってはいかなる事でも請け負うわ。」
杉崎君が息を止めて、自分の首を締めていた。
「はやまるな、鍵!」
「HA☆NA☆SE深夏!俺は楽園に行くんだ!」
「待て。その楽園にお前はたどり着けないぞ。どちらかと言うと、…地下だ。」
「いやぁぁぁあ!」
…杉崎君は「地下」と言う単語に恐怖を抱いたようだった。
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