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守る(護る)
久々にゲームセンターにやって来た。
所狭しと並べられた筺体から発せられる音楽に耳を叩かれ、思わず顔をしかめた。
「久しぶりに来たね」
彼女は嬉しそうに僕に言った。正直それどころではなく、そうだねと返すことしか出来なかった。
「あれやろっ!!」
彼女が僕の手を引っ張って連れて来られたのは、2人プレイ可のガンシューティングゲーム。断る理由も無いので、筺体に硬貨を放り込み、備え付けの拳銃の玩具を握る。
ゾンビを倒していくゲームらしく、いきなり墓地からゲームは始まった。
「ねぇ」
正直ゾンビとかは得意じゃない。無我夢中で撃ちまくっていると彼女が、
「ちゃんと護ってね、彼氏さん!」
そんな無茶なとは思ったが、無視する訳にもいかず彼女に向かっていくゾンビを優先して倒して行った。
しかし、当の彼女はこの手のゲームは苦手らしく、あっという間に敵の攻撃を受け、ゲームオーバー。
一人で進めるのも虚しいので、彼女に攻撃を硬貨を渡しコンティニューして貰う。
彼女は嬉しそうに拳銃の玩具を握り直すと、
「今度こそは護ってね!」
そんなことを言った。
そんなことを言われてはこう言うしか無い。
「勿論!」
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