ムスクの香り

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昼休みのチャイムと 同時に 私の机は影に隠れた。 突然のことに驚き、 見上げると 180センチの彼が私の 机の前に立っていた。 「どうしたの・・・?」 珍しく 彼は眉間にしわを寄せ 怒っているようだった。 「ちょっと来て」 私の右腕を 力任せにつかみ 教室を出て どこかへ 連れて行かれる。 「え?何? 意味わかんないんだけど」 「いいから」 日ごろ無口な彼が こんな風に 感情を出すことは とても珍しかった。 そう感じているのは 私だけではないらしく、 廊下ですれ違う ほかの生徒も 彼の様子に驚き 振り返って見ていた。
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