ムスクの香り

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「だから、秋山とふたりきりになるなんて 聞いてないって言ってんの!!!」 彼は言い終えたあと、 息を荒くしていた。 突然の大声に驚いた半面、 まさか彼がこんなことを言うなんて 思ってもみなかった。 そのあとも、 ぶつぶつと 「秋山人気あるからさ・・」とかなんとか ぼそぼそと言っている。 なんていうんだろう。 彼は 無口でクールで メールなんかも日ごろしなくて、 もちろん電話も。 だから愛情表現も特にないから 私ばっかりで 辛かったり 寂しかったりしてた・・・ だけどすごくすごく好きで、 やっとつかんだ恋だから 我慢したりして。 でも でも こんなことで 昼休みに来ちゃうんだ。 こんなことで あんなに怒って 周りの目も気にせず 廊下歩いたりしちゃうんだ。
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