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薄暗くだだっ広い部屋の真ん中に、白い円卓が一つ。
円卓には9つの椅子が規則正しく並んでおり、2人の男性がその円卓を囲んでいた。
「遅いですね。」
スーツを着たいかにも気難しそうな男性が時計を見ながら呟いた。
その男性のスーツの胸ポケットには、《SMART BRAIN》というロゴが入ったバッジが付いている。
「そう焦ることはないよ、村上くん。直に来るさ。」
初老の男性が先ほどの男性に話しかけた。笑みを浮かべているが、その笑みはどこか恐怖を感じさせる。
村「そうですが…」
村上が何か言おうと口を開くと同時に、部屋の扉が重厚な音を立てて開いた。
スーツを着て眼鏡をかけた長身の男性が、ビタミン剤か何かを頬張りながら部屋に入ってきた。
次に入ってきたのは現代には似つかわしくない洋風の服を身に纏った金髪の男性が威厳たっぷりに入ってきた。
村「お久しぶりですね、三島さん。」
村上は先ほど入ってきた眼鏡の男性に話しかけたが、三島と呼ばれた男性は村上のほうに一瞥をくれただけで村上を無視した。
数分の時間が流れ、部屋の円卓の椅子はすべて埋まっていた。
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