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「本当かなぁ。  俺さ、言葉の力って馬鹿にできないと思ってるんだ。 毎日言ってたら、ぜったい気持ちが動くって。 だから加奈子さんのはそう思ってるだけだよ」 「そんなことないわ」 「あるって。じゃあ証明する?」 「してやろーじゃないの」  改めて言うけれど、私はちょっと酔いすぎていたのだ。 普段だったらこんなこと、絶対言わない。 この時も、なんだか話がおかしな方に行っている予感はあったのだけれども、言葉を止めることはできなかった。
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