非日常な朝-1-

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「8時30分……だと……!?」 学校が始まるのが8時45分。そして家から学校までは歩いて25分程かかる。つまり、このままでは遅刻してしまうのだ。 昨日担任に「次遅刻したら三者面談な」と言われたばかりだ。母親に知らされたら最後、今月の小遣いが消失してしまう。それだけは避けねばならない。 「ってボーッとしてる場合じゃ無いし!」 すぐに自室へ戻り、制服に着替えてバッグを手に取り、そのまま無駄の無い動きで玄関へ。 まだ少しご飯が残っているが食べる余裕はない。 ドアを勢いよく開け、鍵を掛けて全力で走る。 学校まで半分のところで、ポケットから携帯を出して時間を確認すると8時39分。 このままのペースで行くと間に合わない! 「クソッ、仕方無い……!」 実は学校までショートカットが出来る道があるのだ。その道を使えば恐らく間に合うだろう。
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