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優希は走っていた。 鬱蒼と生い茂る草木を掻き分けながら追っ手から逃れる為に。 「ハァ…ハァ……」 太陽は沈み、辺りは真っ暗だ。 自分の吐く息の音すらデカく聞こえる。 しかし、そんな静かなはずの夜に… 「キャァァァア!!」 女性の声が響きわたった。 優希はグッと目を瞑る。 「くそっ!また誰かが…ッ!」 ガサガサ… すぐ後ろで物音がした優希はバッと振り返った。 「みーつけたあー」
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