*安すぎる家*

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それは俺の家から20mほど離れた極めて近い場所に存在し、外観は無機質な白いコンクリートの箱型で3階建てとなっている。 建物の壁には植物が覆い茂っており、この建物は中々に大きくて部屋数は10くらいはあるのではないかと思われる。 家の近くにある建物はこれだけであり、人が住んでいる家までは歩いて10分はかかりそうだ。 なので余計に近く感じてしまうのだ。 休日中の引越し作業は一段落して気づけばもう夜の11時だ。 開けていないダンボールがいくつもあって、まだ細かい作業は片付いていないが明日は仕事なのでもう寝なければならない。 ここで眠るのは今日が始めてになるな。 俺は携帯の目覚まし時計をセットして寝室のベッドへ向かった。 次に目が覚めるのは月曜日の朝6時だ。 作業の疲れからか俺はすぐに深い眠りについた。 深い眠りに……。
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