車内

5/12
前へ
/19ページ
次へ
「ここに連れて行ってどうするんだ」 「さぁ? 俺は依頼主の事は興味ないからな… まぁ、普通の事はされへんやろね」 右手で煙草を持ち口に運ぶ。 開けられた窓から紫煙が吸い込まれ霧散する… 高速で窓を開けるのはどうかと思うが言わず、黙りこむ。 どうせロクな事じゃない 内臓でも取られて売られるか、物好きな金持ちの所に売られるか、 脳裏には様々な憶測が浮かび上がっては消えていく… でも、恐怖はない。 昨日見たこいつのあの笑顔の方が断然怖い… これは、本能での恐怖なのかもしれない。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加