1人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ゙?」
でも口調が893ぁぁぁあ!?
やだ、僕怖いっ………って言ってる場合じゃないのでこの際口調は無視することにします。
チキンな僕だけど…頑張っちゃうんだから////
あれ、なんかテンションが迷子だ、落ち着け、俺。
「どちら様で?」
「「……………」」
だ、黙っちゃったよ。
てか今俺の存在に気付いたみたいだ。
え、そこまで俺影薄いですかね?
そんなこと言われたら僕泣いちゃうんだからぁぁぁあ!
ビービー
そんな空気に耐えられなくなったころ、機械音が俺の部屋に鳴り響いた。
「やべぇな…緊急事態か」
携帯のような形の機械を確かめてから男はそう言う。
その言葉に聞き捨てならぬ単語が含まれていた。
「緊急事態?」
「…仕方ねぇか、お前も来い」
怠そうにそこから立ち上がると男は俺の腕を思いっきり引っ張った。
「逃げるぞ!!」
「は?」
ゴゴゴゴ!!
何から?と聞く前に地響きが俺らを襲った。
そんな中、男は平然と俺を抱きかかえて部屋の窓から飛び降り……たぁぁぁぁあ!?(二階)
男は二階から俺を抱きかかえたまま飛び降り綺麗に着地した。
うん、10点満点!!
じゃ、ねぇぇぇえ!!
俺たちが着地したところで家が音を立てて崩れる。
「ちょ、家崩れたんですけど!?」
息の吐く間もなく次には大気が震えるような轟音が響いた。
「あ、あれは…?」
「ちっ来たか。お前は此処に居ろ。」
そう言って男はあの轟音を発したどうみてもこの世界のモノには見えない奴に向かっていった。
その手に大剣を持って。
それからはスロー再生を見ているようだった…。
男は、あの、自分の何十倍もあるアイツ、を真っ二つに斬ったのだ。
それはとても鮮やかで、今まで見たものの中で一番美しい光景だったと思う。
「おい、大丈夫か?」
最後に男の声を聞いてから俺は意識をシャットアウトさせた。
ああ…、今年の夏はいつもの夏とは一味違うみたいだ…。
.
最初のコメントを投稿しよう!