ﾘﾘｶ戦記～出せなかった手紙～

はじめてのギルド⁉

リリカの装備欄にアイテムが入っていた。

ピンクの羽だ！

｢ありがとうございます！果汁さん！｣

早速、装備欄から取り出し付けてみる。

羽が生えた。

リリカの背中にはパーティーメンバーとお揃いのピンクの可愛い羽が生えていた。

全員お揃い。

リリカはみんなと同じ羽を持つことで、なんだか仲間になれた気がした。

｢果汁さん、ありがとうございます！本当にありがとうございます!!!｣

ウキウキした気分でチャットの青い文字が踊っているみたいだ。

薄暗い洞窟や、理科室の標本のような骸骨の敵キャラクターに、囲まれながら、リリカはスキップしたい気持ちで一杯だった。

｢果汁✋、終わったらレベル上げ行こう｣

室井さん、果汁さん、そして最後のメンバーの、ぽにょさんが初めて口を開いた。

｢いーよー！これ終わったら行こう！｣

リリカはパテ狩りが終わるのを少し残念に思いながら、その後続く二人の会話をよたよたした攻撃でスケルトンを退治しながら聞いていた。