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パイプオルガンに似た音と共に画面が明るくなる。再び冒険の始まりだ。
リリカはギルドへの挨拶を済ませ、薄暗い洞窟を後にした。
向かうは沼地だ。昼間見つけていたが、パテ中だったため、行けなかった場所だ。
設定を変えていたので、今度は、あらゆる所で自分以外のキャラクターを目にする。
沼地にも、やはり多くのキャラクターが出入りしていた。
「話しかけても大丈夫かなぁ?」
独り言はでてくるが、肝心のチャットはできずにいた。
知らない人に話しかけるのはゲームの中でも勇気がいった。
シャウトというオレンジのチャット機能を使うと今いるフロア全体にログが流れるのだ。
「こんばんは!」
かな?
「すいませーん!」
かな?
頭の中では、新しく知ったチャットを使いたくてきっかけの言葉を探すが、なかなか勇気がでない。
そうこうしてる内に時間は過ぎていった。
深夜でも、こんなにたくさんいるんだ…
人はいるが、やはり、りりかは1人で狩りを続けている。
ギル茶でも会話はされているが、何やら専門的な言葉や内容のため、なかなか会話できずにいた。
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