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「何狩り?」
おやじ狩り!
と言いたかったが、やめておいた…。
初対面で、そのジョークは、あまりにも危険を伴う。
いろんな意味で(笑)
「えと、よくわからないので、キノコ狩りしてました。」
ヤットちゃんは、色々と詳しく教えてくれた。
「詳しいんですね。」
「ヤットはサードだからね」
「サード?」
「キャラクター3体作れるでしょ?サブは2体目のキャラクター、サードは3体目のキャラクターなの」
なるほど!!!
そうゆう事か!!
「じゃあ、1体目は?」
「メインかな(笑)」
りりかは、時間も狩りも忘れて、この親切なプレイヤー、ヤットちゃんと話し込んでいた。
「リリカちゃん、フレンドいい?」
会話の切れ間にヤットちゃんが問いかけた。
「フレンド?って?」
プレイヤーの機能には、ギルドの他にフレンド機能というものがあるらしい。
りりかは言われるがままフレンドの申請を受けた。
はじめてのフレンドだ!
「これでお互いインしてたら、連絡がとれるの」
「なるほど!!ヤットちゃんと、また会えるっていうことなんだ!!」
「うんうん。ヤットもリリがインしてたら連絡するから、また一緒に狩りしようね!」
「はいー!!お願いします」
リリと呼ばれてりりかは、ますますこのヤットちゃんに親しみを覚えた。
「リリは夜中にインしてるの?」
「うーん…」
何て言おう……困った。
「夜中が多いかなぁ…」
初対面で入院中とか、病気の話とかは言いたくなかった。ゲームの中では、元気なリリカでいたかったのだ。
「うんうん。じゃあ明日もまた、連絡するね😉」
「はいー😆リリカも連絡します😆」
こうして、リリカとヤットちゃんの最初の夜は更けていった…。
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