129人が本棚に入れています
本棚に追加
部屋から出て行った竜也は、すぐに見つかった。
着物の長い裾が、はみ出ていたからね。
その部屋の襖を開くと、驚いた様子で逃げようとした。
竜「嫌っ!
離して!」
裾を掴まれて逃げられないのに暴れるから、着物が乱れる。
亮「そんなにこの格好、俺に見られるのが嫌?」
竜「そうじゃない…」
亮「じゃあ、何?」
竜「どうせ…からかってるんでしょ?
俺は、こんなに振り回されてるのに…」
眼に涙を浮かべて、顔を真っ赤にしながら呟いた。
その姿が愛しくて、思わず抱きしめた。
.
最初のコメントを投稿しよう!