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外へ出ると暖かい春の風が俺を包んだ
訳がない
まだまだ微妙に寒さが残る風
でも厚着をすると暑くなる
何とも微妙な季節だ
いざ行かんとした時、隣の家の扉が開いた
中から出て来たのは大層な美少女だった
俺はこの美少女を知っている
………一応幼なじみだからな
名を優木 薫(ゆうき かおる)
黒髪のサラサラストレートが抜群に似合っている凛とした顔立ちの少女
だが決してクールな訳ではなく真面目で人当たりのいい奴だ
普通なら誰もが羨ましがる幼なじみポジションなのだがちょっとばかし俺らは違う
「おはよう、優木。」
「……おはよう、秋月君」
「冷たいなぁ~昔はお互いもっと仲よかったじゃん」
「昔は昔。今は今。いつまでも名前で呼び合ってたら誤解されるでしょ?それに私は秋月君のこと嫌いじゃないけどそこまで好きでもないの」
「……そーでしたねー。俺が悪かったよ。でもま、同じ学校だしそれなりに仲良くやっていこうぜ」
「そうね。わかったわ。これからよろしく、秋月君。じゃあとりあえず離れて歩きましょうか。私、あらぬ噂をたてられるの嫌いなの」
「…………りょーかい」
分かってもらえただろうか?
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