甘い囁き

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"すき"と伝えたのは、 多分俺から。 伝えた、というか、いつのまにか、ミノにバレてた。 朝、起きてから、隣のベッドで寝ているミノの寝顔を見るのが習慣。 (ああ、睫毛、なが、) (かわいい、なぁ) そんなことを思いながら、大体10分はミノの顔をみる。 (目、覚まさないから、いいよねべつに) 恋人だけど、べつにそんなすごいことをするわけでもない。 まるで、中学の頃に、戻ったかのような、青春の味がした。 ミノに見られないように、俺はミノの寝顔をみている。 (それだけで、幸せなんだ!) 俺がクスクスと笑っていると、いつもは目を覚まさない筈なのに、今日は、目をパチリと開けて、俺の顔を見つめた。 「え、ミノ、?」 突然目が開いたものだから戸惑いを隠せずにいると、「俺の寝顔、毎日見て楽しい?キボム」 なんでそんなこと知ってるんだと言いたくなったが、ミノがふんわりと笑って軽い口づけをしたから。 (毎日見てるだけじゃ飽きちゃうんじゃない?) 含み笑いを浮かべて、 ミノはそういった。 .
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