それぞれの情事

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「ところで椿くん」 「ふぁい?」 「うむ、飲み込んでからでいいよぉ。部活は何してたの?」 「んっ…んぐ…、すいません。吹奏楽部に入ってました」 「お?おおぉぉ!こりゃまた奇遇だねぇ!私もなんだよー!」 マジか!?ええっと…歳が4つ違うから…。 「村田千秋!」 「おおぉ!千秋ちゃんを知ってるのい!?」 「そりゃあ、部長してましたから」 「へ?うへぇ!そりゃまたビックリ仰天大ニュースだ!あの千秋ちゃんがねぇ…へぇぇ…」 な、なんかオレが知らないこともいろいろ知ってそうだな。 「で、椿くんは何やってたの?」 「パーカツです」 「パーカツかぁ。私が三年の時には一年はパーカツ入らなかったからなぁ、誰も知らないや」 そうだな。オレが入った時にも三年はいなかったし。 「先輩は何してたんですか?」 「私はフルート!こう見えても華麗に!優雅に!美しい音色を奏でてたんだぜー?」 「めぐと一緒だ」 「めぐ?それがお前さんの彼女の名前かい?フルートしてたんだね、いい選択だ!」 「小さい時からやってたみたいですよ。両親が有名な人で…」
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