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「さすがに帰らないと…」
「むふふ…、果たして現場でも同じ言葉が出てくるか見物だよ、椿くん」
「そ、そんなに盛り上がるんすか?」
「ふっ、それは後のお楽しみさ。君が空気を読める男かどうかは今日、決まる…」
目をキラリと光らせて言った。
「ほ、ほどほどに…」
「むふふ…。さぁーて!私は一足先に仕事に戻るから。椿くんはもうちょこっとゆっくりしてなよ。…本当に大変なのは夜だからねぇ」
不気味な捨て台詞を吐いて園田先輩は仕事に戻って行った。
ふうっ…。めぐに心配かけちゃうな。ちょこちょこメールしないと。
そして休憩時間が終わりオレも表に出た。交代で坂本先輩と神崎さんが休憩に入った。
花澤店長は最後だった。
その後も大した仕事はしないまま、終業時刻を迎えた。
花澤店長がレジ締めをして、他の四人は帰りの身支度を始めた。
『今仕事が終わってこれから歓迎会だよ』っとメールを送る。
それに対しての返事は『お疲れさま。早く帰って来てね』だ。
おそらくめぐの期待に答えられないことに罪悪感を感じながら店を出た。
場所はすぐ近くの居酒屋だった。
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