121人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
Jside
「この写真は使わないで。涙出てるから…トイレ行ってくる。」
俯きがちに呟いた後、Kはメンバーたちが覗き込んでいる写真を奪い取り、静かに楽屋から出た。
「……あーあ。Aがあんなこと言うから」
「あ?うるせぇ鼻」
Kの出て行ったドアを見つめながらNが溜め息をつく。
「つか謝りに行けよ?Kにさ」
じろりとオレを睨みつけるTK。
……オレのせいかよ。
「大体もとはと言えばお前らが茶化すからあんなことになったんじゃん」
一方的にオレを責めるメンバーたちにムッとしながら反論する。
「いやいや、もとはと言えばAがKの頬にキスしたのが発端だろ」
………確かにそうかもしんないけど。
TKに図星をつかれ、思わずたじろぐ。
「そうだよ。Aくんがあんなことしなきゃこんな写真撮られずに済んだわけだし」
痛いところをつくなTG。
「てかA、お前もKにキスなんて意味わかんないから(笑)女じゃあるまいし」
苦笑気味に告げられNの言葉。
うるせぇ…そんなことオレだってわかってるし。気づいたらキスしちゃってたんだから仕方ねぇだろ。
「なにグダグダしてんんのバカA。さっさと追え」
有無を言わせないUの口調に、身が縮まる。なんかこいつには逆らえないんだよな…こえぇし。
「はいはいかしこまりました。追えばいーんだろ追えば」
溜め息とともに吐き捨てた後楽屋から出た。
最初のコメントを投稿しよう!