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自販機からコーヒーを購入しKへ手渡す。コーヒーを静かに飲み始めるK。未だにオレへ視線を向けることはない。それがなぜか苦しくて、歯痒くて仕方なかった。K…いい加減オレを見ろよ…?
「……なあ、K 俺さ、お前が気になって仕方ないんだよ。避けたり無視すんなよ。…頼むからさ。」
なに言ってんだろオレ。こんな情けない声出して。
「気になるって‥?」
不思議そうに問いかけてくるK。なんて説明すりゃあいいんだろ。躊躇いがちに口を開いた。
「なんつーかさ…いつも目で追ってんだよ。そしたらさシカトだろ‥。俺ショックでさ。」
正直に自分の感じていた気持ちを伝える。このよくわからない感情を他になんて説明すればいいのか見当たらなかった。
だけど、Kはオレの言葉を聞いても尚下を向いたままで…
じわりと感情が込み上げくる感覚がした。
「また俯いて… こっち見ろよ!」
そう叫ぶと同時にKへ近づき、半ば無理やり顔を両手ではさんで持ち上げた。
次の瞬間、みるみるうちに赤みを帯びるKの顔。
へ…?なんで……
「…なんで真っ赤になってんの?」
意味がわからず問いかける。
「A…ち‥近すぎ。」////
どもりながら告げられる。
「あ?俺のせい?」
「うん…。」
確かに超至近距離だけどさ。お前普段TKやたちとフツーにこんくらいの距離でじゃれあってんじゃん。それなのに、
「なんで?なんで赤くなるの?」
なんで、オレが相手だとそんなんなっちゃうんだよ?
「。。。。さあ?」
理由を言おうとしないK。しらばっくれてんじゃねぇし。
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