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Aside.
今日の撮影はKとの2ショット。
オレの隣の位置へ移動してくるKに話しかける。
「なんかお前と2人で撮影とか久々じゃね?」
「あ…うん。」
Kはそう一言短く答えた後、オレと会話することもなく、近くにいたスタッフと談笑しだした。
あー…なんかむしゃくしゃする。
撮影が始まり、カメラのシャッター音に合わせポーズを変えてゆく。
「もうちょっと2人近づいて~!AはKの肩に手を置く感じで」
そんなカメラマンの要求に、Kのそばへ寄り、その細い肩へ手を添える。
その瞬間Kの肩がびくりと反応する。
なんだよ…ちょっと触れただけじゃん。オレに触られるのそんな嫌なわけ?
「じゃあ次、2人向き合ってくれる?」
カメラマンの新たな要求に、Kの方へ体を向ける。Kはぎこちなさそうにオレの方へ体を向けてはきたものの、瞳は逸らされたままだった。
俯きがちなKに向かってカメラマンが声をかける。
「K、ほらAと目合わせて。撮影終わんないから(笑)」
苦笑しながら告げるカメラマン。
だけどKは俯いたまま、オレを見ようとしなかった。
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