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カイト『…じゃあ僕も付いていく!』
クラン『カイト…?』
カイト『クラン1人じゃ危険なんだもん!』
クラン『カイト…』
カイト『それに、あの時から僕はクランに頼りっぱなし…たまにはクランの役にもたちたいよ!』
クラン『でもカイト…危険だぞ?』
カイト『そんなの承知のうえさ!僕は両親が僕を捨てた…だから親に会ってみたい…それが理由だよ。』
クラン『…分かった。だが義父さんに会ってくる…この覚悟を聞いてほしいんだ…』
2人が話していた時に…
?『その必要はない。』
クラン『義父さん!』
カイト『あ…!』
義父『全て聞いていた…そこまで覚悟したのなら、お前に親の形見を託そう…だが、弱音を吐いて帰ってきたら、噛み殺すぞ?』
クラン『大丈夫だ!仇をとるまで帰ってくるものか!』
義父『フ…ならば、持っていけ!』
義父さんが叫んだ途端、獅子が飛び出してきて、その口には一本の剣と一本の盾がくわえられていた。
その瞬間に口から放った剣と盾を、クランはしっかりと受け取った。
クラン『これ…』
義父『剣はお前の父親が使っていた剣。そしてその盾は、お前専用に母親が作った盾だ。』
クラン『かっこいい…』
義父『いいか?よく聞け…。』
クラン『…うん。』
義父『秘密にしておいたが、お前はかつて世界再生をしたロイド・アーヴィングの子孫だ…』
クラン『…ぇ…』
カイト『クランが!?』
義父『そうだ。その剣の名前は、『フランヴェルジュ』そしてその盾が『名前はない』。』
クラン『名前決まってないの!?』
義父『当たり前だ。お前専用に作ったのだからな…名前など決まっておらぬ。お前が名付けるがよい。』
クラン『じゃあ…『アルベイン』』
義父『それでよいのか
クラン『あぁ…父親からとった名前だ…』
義父『…好きにするがよい。そしてカイトよ…』
カイト『ふぇ?』
クランは自分の剣と自分の盾をずっと見つめていた。
義父『お主にも私が作ったローブ、杖を託そう。仲間が亡くなり、ちゃんと祈って作ったローブだ…そして杖は、世界樹の枝から分けてもらった杖だ。大事に扱え。』
カイト『はい!』
2人は、もらったばかりの装備品を装備し、義父に礼を言ってからガオラキアの森から初めての世界に足を踏み入れた…
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