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「今から説明をします。
長いので寝ずに聞いて下さいね。」
使用人はニコッと笑った。
初めての顔だ。
「では…
あなたはある契約にサインをすることで、1ヶ月間だけ元いた世界に戻ることが出来ます。」
俺は少しでも聞き落とさないように、耳を真剣に傾けた。
「しかし、これには条件が4つ揃わなければなりません。」
「条件?」
「はい。
一つ目は、即死だということ。
二つ目は、あの世に心残りがあるということ。
三つ目は、体を1ヶ月間貸してくれる人を見つけなければならないということ(異性のみ)。
四つ目は、もしあの世に戻れたとき、毎日日記に記録すること。
以上です。」
「あのさ…三つ目の、異性のみっていうのが気になるんだけど。」
俺の異性ってことは、女って事だよな…?
俺、男の姿で戻れないってこと?
「私も理由はよく知らないのですが、何でか異性のみとなっているのです。」
…だめじゃん、使用人!
ってことは、自分の姿で戻ることは出来ないんだよな…
いや、この際贅沢なんて言ってられないな。
「龍次様、それでもあなたは契約に同意をしますか…?」
答えはもちろん…
「します!!!」
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