窓の外

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「こんにちは」 身を乗り出し顔を覗かせたのは、自分と同じくらいの年齢の少年だった。 整った眉に、少し高めの鼻。 猫目がちな瞳は綺麗なブラウン。 少しだけ厚めな唇が、どこか情を感じさせる。 「…こんにちは」 不審げに見つめる芽衣に、少年は再び言った。 「………誰?」 素っ気なく言う芽衣だったが、応えてくれたのが嬉しかったのか、少年は笑顔で名乗る。 「僕は桜良(サクラ)、木の桜に良好の良で桜良。女の子みたいな名前だけど、れっきとした男だよ」 涼やかに微笑む少年に、一瞬だけ心臓が高鳴った。
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