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店内に戻ってレジに入ると、隣でレジをしている高校生に話しかけられる。
「すいません。この時間から入ってもらっちゃって・・・」
「いや。どうせ暇だからいいよ。それにしても、この時間はやっぱり人多いな」
「そうですね・・・」
この時間で働くのは、高校以来。
なんだか、隣の高校生が昔の自分と重なる。
自分の高校時代とは程遠いほど爽やかだけど・・・。
そんなことを考えていると、夕方勤務が終わりの時間になったみたいだった。
「お疲れ様です。あとお願いします」
「お疲れ」
さっきの高校生に声をかけられたから、俺も軽く頭を下げて声をかけた。
時間が過ぎるのはあっという間だった。
気がつけば、いつもの時間帯になっていた。
時間は何事もなく過ぎていく。
俺はふと思い出したことを何も考えずに口に出す。
「そういえば・・・夕方ここに来るとき、ひき逃げ事故があったみたいですよ」
「本当か?」
隣にいる店長は少し驚いた表情を見せたけど、すぐに興味なさそうにあくびをした。
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