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「おい、拓巳!こんな時間にどうした?まだ時間早いだろ?」
このコンビニの店長が話しかけてきた。
高校のときから店長にはお世話になっている。
「いや・・・。雨が思ったよりひどくなってきたから、早めに歌うのやめてきたんです」
「それで、ほかに行くとこなくなってここに来たってか?」
「すいません・・・」
店長はなせか息を切らしている。
そんなに忙しいのか?と疑問を浮かべる。
この時間から店長が忙しくしているのをひさしぶりに見た気がした。
「まぁ別にいいけど。ついでだし、今からバイト入ってくれないか?」
「今からですか?」
「この雨だろ?雨宿りがてらの人が多くいるし、傘を買いに来る客とかも多いし。とにかく忙しいんだよ」
「そうですか…。俺は別にいいですよ。どうせ暇なんで」
「ありがとな。助かるよ」
俺は制服に着替えるために更衣室に向かう。
ギターと赤色の傘を置いて自分のロッカーを開ける。
脱いだジャケットと財布を中入れ、制服を出して服の上に羽織って、タイムカードを押す。
そんな一連の動作を何年も続けている。
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