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そう言葉を放った瞬間、彼女の後ろから黒い服をきた男達が一斉に僕に襲いかかってきた。
彼等の手には刃物が握られ、その刃物は僕の腕へと振り下ろされた。
「がああぁぁ!!??」
彼等は叫ぶ僕などお構いなしに倒し、今度は掌にまで刃物を刺してきた。
「~~~~!!!!??」
言葉にならない声が僕の口から発しされる。もう自分でも何を言ってるかわからない。
「はい、鬼ごっこ終わり。もう逃げちゃダメだよ、ひーちゃん」
彼女の表情は笑顔だ。それ以外の感情など感じていないかの様に。
男達は後ろへと下がるが、腕や掌に刺さった刃物はご丁寧にそのままだ。
「逃げないでひーちゃん。逃げられないねひーちゃん。逃げるなひーちゃん。私から。この島から。あなたはもう、私の所有物」
彼女は嬉しそうだ。
僕は彼女の所有物となってしまった。
もう逃げる事すら出来やしない……
僕は絶望しながら、この目を閉じた。
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